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肉離れ

肉離れ

 

「走っていたら、急に脚が痛くなりました」

と、患者さんが来院されました。

・肉離れ

・つった

まず、この2つのどちらかか?

触診と、患者さんの動作から推察します。

 

昔、私が修行していた勤務時代の頃、同じような症状を訴える方

に対して、自分なりに検査して、症状の状態を確認して

「これは、肉離れの反応は見られませんので、筋肉の緊張、いわゆる

”つっている”状態ですので、すぐに改善しますよ」

 

と、自信満々にお伝えして施術をしました。

結果、患者さんは「あ~、随分と楽になった!ありがとう!」

 

と、お帰りなられました。

私は達成感でとても充実した満たされた感覚に意気揚々としていました。

 

ところが、数日後

 

『おい、深見』

 

と、私と同じリハビリスタッフの先輩から呼ばれました。

 

『お前、このあいだ来院された~さんに、なんて言った?』

 

「はい、検査をして、肉離れの反応は見られませんでしたので

筋肉のけいれん。”つっている”状態ですね。と、お伝えしました」

 

『ばかやろう!』

 

と、大声で怒られました。

 

『お前は、本当に見る目がないな』

 

『深層筋膜で肉離れを起こしていたぞ』

『どういうつもりだ!まず、俺に報告しろ!

その後、ドクターである先生に伝えて、

そこで初めて診断してもらう事を守れ!』

 

『おおかた、お前は、表層のアプローチで

判断して、かつ、そこそこの結果が出たことに

満足していたんだろう』

 

『患者さんの体を、もっと真剣に見ろ!』

『体の構造を、解剖学をイチから勉強しなおせ!』

『触診する感覚をもっと磨け!』

『でないと、迷惑だ!なにより、患者さんに失礼だ!』

 

以来、「まるでだめだ。本当に自分は調子に乗っていた」

ことを、とても深く痛感しました。

 

「国家資格にも合格して、ぼくは凄いんだ!」

 

と、免許を取りたての、”生意気盛り”の愚行でした。

 

・調子に乗っていると

 

自分では、その自覚はありません。

 

ただ、このような事がおきて初めて

気づかされます。

 

「おごりたかぶってはだめだ」

 

いつのときでも、どんなときでも

 

「初心を忘れず」

 

自分の見栄とか欲とかが先に出たら終わりだ。

 

と、自分に言い聞かせてやっていかねば。

 

そんな苦い経験を、

 

忘れず

 

これからも、人と向き合う

 

患者さんに対応させていただく身であるならば

 

なおのことさら

 

毎日毎日、勉強して

おごりたかぶらず

初心を忘れず

 

精一杯、取り組んで参ります。